ナナさん

同部活の同期。先輩とは対照的に正直で、毎日ポテチを取り入れていた。

「どうやったら友達できますか」 なんて相談にはうまく答えられない。

それこそ「本当の友達とは」なんて定義をやめて、 1回話したら友達ということにしてしまえば 山ほど友達はできる。 でもそれは違うんだろう? そういうことが聞きたいんじゃないんだろう?

だから答える代わりに 僕は僕の友達に対する距離を描く。 先輩に対する距離感とは違うはずだ。 先輩やマキタは友達ではない。 友達にはなれない。友達のようなことを話しても。

ナナさんのことは最近まであまり思い出さなかった。 先日思い出箱から何通かナナさんの手紙が発掘され、 その内容によってあっという間にいろんなことを思い出した。

ナナさんは友達だった。 ナナさんにとっても僕は友達だった。

何はともあれ描くところからスタートで。 考え込んでても何も思い出せないし。

夜中にドライブ行こうよと言われると、 大体山科のどっかの公園(昼間行ったことないので記憶がない)に 行きました。

何にもありません。 山の上の方だった気がします。 夜景と街灯を除けば真っ暗闇です。

いつも僕が描く絵は二人きり。 それは僕が他の人がいるのを嫌って常に単独で行動したからでしょう。

甘い空気になんてなったことありません。 そもそも多分男も女もあんまり好きじゃないんだと思う。

孤独な人と傷をなめあうのは好きでした。 相手が男か女かはどうでもいいですが、 その人が抱えた孤独の本質には敏感でした。

傷はちゃんと見定めないと舐め合うこともできません。

絵の中の手紙はとてもナナさんらしい文字と文章で僕は好きです。

しまったまた泣きぼくろを描き忘れた。 ナナさんの顔で一番覚えてるのがその大きな泣きぼくろなのにな。

「少女マンガかよちくしょう!」って先輩が書いたBOXノートあったんだよ確か。

どんな人間だって自分のこと話したいんだと思う。 僕は聞きたい。君たちの自分のこと、聞きたい。 だから話す。繰り返し繰り返し話す。