さみだれデイズ

月光。

さみだれちゃんはずうっとこちらを見ている。

絵では目が出ているが、 実際は前髪を伸ばして目を隠している。

いつもこの絵と同じ格好をしている。 似たようなパーカーなら一着買ってあげようかと言ったことがある。 さみだれちゃんは何も言わない。 でもいやそうなのはわかったので僕もそれ以上何も言わない。

多分そのパーカーじゃないといけない理由があったのだ。 僕はそれを知っている。 知っているが知っているからといってどうにもならないので 僕は下着や靴下だけを洗濯する。

いつもぐにゃっとしている。 立つとぐらぐらしている。

でもずうっとこちらを見ている。 何があってもこちらを見ている。

世話好きではあると思う。多分。

でも誰かの世話を焼いていると、 必ず世話をされているのは自分である気がしてくる。

必要とされないと居場所がない気持ちになる。 それはあまりよくない気持ちだと思う。

自分よりも人を優先してしまう人は気をつけた方がいい。 それはまっとうな人間関係ではない。

四葉のクローバーを探す って実際よくやりましたよね子どもの頃。

そこまで珍しくもなかった気がするし、 幸せになるとかいう話も知らなかったと思う。

そう考えると、何をあんなに必死になって 日が暮れるまで探していたのか、自分でもわからない。

さみだれちゃんには表情もほとんどないので、 嬉しいとか悲しいも見ただけではわからないんですが、 少なくともイヤそうではなかった。

四つ葉のクローバーを探すのが目的ではなかった。 なにかを二人でしているということだけが重要だった。

やがてかわいいかわいいだけでは やっていけない時は来る。

そんな時、いつも空に月が出ていた。


さみだれちゃんも最後が描けなくてそのままになっている。 さみだれちゃんは村木を描き終わった日から描き始めて、 途中まではよかったが、最後を表現するそのレベルが足らず、 だめだ画力を上げないと描けねえと焦っている間に8年経ってしまった。

画力上がったんだろうか。 自分ではそういうの、わからないんだ。