シリーズ:青春ノンフィクション
僕はほとんど人に好かれるということがありませんでした。 というより、好きな人に嫌われるのが怖いので、 最初から「俺のことなんか好きなやつぁいねーよ」 という設定で自分を守っていました。
だから僕はいつも片思いが好きでした。 相手が迷惑な顔をしても平気でした。 迷惑だろうと思っていたからです。
つまり自分のことしか考えていないわけです。 いわゆる「ファン」です。 ファン状態になった人間には、人の気持ちなどわかりません。 ファンはファナティック(狂信者)のファンなのです。 例外はありません。
そんな僕を困惑に追い込んだのは、 僕の「ファン」になってしまったハニワちゃんでした。 ハニワちゃんは僕のことが好きでした。 でもその「僕」は僕自身とはかけはなれた僕でした。
僕はやっと幻想の外側にいる、 人間そのものに目を向け始めました。




