汚い格好の先輩が好きだった。 僕のモデルになってくれた日も、どう見てももっと年上…おばさんとか…のお下がりで 糸がほつれたようなセーターと破れたジーンズでうちに来た。
僕は先輩が欲しかった。 何をしてでもその関心を買いたかった。
先輩が与えてくれる世界は いつもくすんだ色で溢れていた。
その言葉をすべて書き留めておくほどに 僕は先輩に近づきたいと思った。
安らぎを与えてくれる人はたくさんいた。 安らぎと共にいると僕はなめくじのように弱くなった。
僕は先輩の体にそっと手を回した。 先輩はぽつんとそれはお前が寂しくなるだけだ、と言った。
窓の外の月は僕たちを全て見ていた。
