食べかけのパンだろうが肉まんだろうがチョコレートだろうが、 誰も気にせず争って食べていた。餓鬼のようだった。
美術部は消しゴムがわりに食パンを使うので、 悪くなってない限り、くれと言われればいつでもあげた。
たまにお返しで その購買部のホットドッグとミルミル一口くれよと言うとくれた。 絵を描いてて手が塞がってると口につっこまれた。
女子はいつでも何か食べている。
これって間接キス……(どきどき)みたいなファンタジーはない。 そんな80年代のりぼんなかよし世界はどこにもなく、 北斗の拳・修羅の国篇のような美術部で 僕たちは何かを食べ続け、しゃべり続け、 人を好きになったり嫌いになったりする。
