ぐずぐずとまた朝になる。 眠くて仕方ないが、 眠ると妙な夢を見る。

何が妙だったのかも思い出せない。

ただ漠然と、 何かが違う、どうも違う気がする、 とだけ思い続ける夢を見る。

風 吹いてゐる 木 立ってゐる あゝ こんなよる 立ってゐるのね 木

(中略)

怖しさとは ゐることかしら ゐないことかしら――

先輩が一番最初にくれた手紙に書いてあった、 吉原幸子の「無題(ナンセンス)」という詩

の世界に近い。

雨がふってゐる。