詩は読むものではなく探すものだと思っている。

どんな有名な、あるいはどんな好きな詩人の詩集を買って背筋をただし、 頭から順番に丁寧に読んでも少しも頭に入ってこない。

でも憂鬱でうらぶれた気分の夜に ふといつもは手にしない書棚の詩集を枕元にもってきて ぱらぱらと適当に眺めてみる。

と、実にしっくりする言葉が目に飛び込んできたりする。 その同じ詩を繰り返し繰り返し眺めて、やがて眠る。 朝起きてもう一度見ると、その魔法は既に溶けている。

先輩から詩を与えられて以来、 そんな日々をずうっと繰り返してきた。 僕はそんなものを作りたくて絵や言葉を紡いでいる。