杉ちゃんも文学部だった気がするけど忘れた。

杉ちゃんにも僕にも同じような痛々しい リリックな部分があって、 他の人が聞いたら会話になっていないような、 ポエムのごときふわふわした会話をしながら 杉ちゃんを描く僕と 描かれる杉ちゃんとで 果てしなく「核心に触れない話題」を繰り返していたと思う。

杉ちゃんは時々ふと目が覚めたように 僕を詰り、つまりその言葉で自分自身も詰った。

「自分に自信がないんですとか口で言っちゃう女はゴミだ」 みたいなことをよく言っていたが、 それは自分のことじゃないのか、と言うと 「私は先輩だぞ!」とよくわからない怒り方をした。

歳は同じだった。 学年は杉ちゃんが一つ上だった。

僕が描いてあげた絵は きっと全部火にくべただろう。