「その手紙。」2024 .03.04彼は、自分の誕生日のことを鮮明に覚えていた。それは、自分の誕生日に彼女が手紙を渡しに来たからだった。手紙の中身がラブレターであれば青春だと期待するが、実際に読むと「ありがとう。でも迷惑やバーカ」と書かれていた。そんな手紙でも、それが青春なのかもしれない、と彼は感じている。切手を貼って出すんじゃなくて、 わざわざ誰もいない時間の美術室までやってきて わざわざ手で渡すところがマキタらしくてね。そういうところ、そういう人が好きだったんだよ。