「なんでいっつも後ろ歩くんや。」 と訊かれた時、僕は 「歩くの遅いし先頭は不安や。」 と答えた。

それも本音だ。 でも本音はもう一つある。

マキタを見ていたかったからだ。 もちろんそんなことは言えない。 言ってしまってもよかったけれど。

マキタは知っていた。 僕もマキタが知っていることを知っていた。

僕たちはその川辺を黙って歩いた。