「声を聞くだけで僕は。」2017 .07.14冬の夜、ハセガワは玄関の固定電話でマキタと長電話をしている。マキタは電話の途中で眠ってしまい、可愛らしい寝言を残して通話が切れる。ハセガワはその様子を微笑ましく思い、独り言を漏らしながら余韻に浸る。スマホのない時代、二人は尽きることのない会話を交わし、温かな時間を共有していた。「電話は相手の自由と時間を奪う行為。やめるべき。」 それはそうかもしれない。 だから僕の独占欲は満たされた。何かね、そんな正しそうなことばかり言うアホウに、 お前何にもわかってないな、と言いたくなるんです。